IHRAの会員企業は、世界最高水準の安全性・信頼性を誇る新幹線システムを日々支えています。今回は2023年に入会した準会員である、株式会社峰製作所からのメッセージをご紹介します!

弊社は1925年に信号保安機器の製作及び現場取付工事を行う会社として創業し、以後、分岐器の製造、レール溶接工事の施工に携わり現在に至るまでこの3分野で事業を展開しています。新幹線においても、全ての建設工事において分岐器を含む軌道用品の供給、レール溶接施工に従事して参りました。その中で特長のある技術を紹介いたします。

1)鉄まくらぎ分岐器

当社は新幹線本線に分岐器を供給するほか、新幹線基地に鉄まくらぎ分岐器を供給しています。鉄まくらぎは道床抵抗力が高くかつ耐久性に優れ、リサイクルが可能なため、分岐器の省力化とライフサイクルコストの抑制に貢献します。

2)ゴールドサミット溶接

ゴールドサミット溶接はドイツのエレクトロ・テルミット社のレール溶接技術を同社と協力して日本に適合したもので、高度な技量を必要とせず安定した品質が得られるレール溶接工法です。2022年に開業した西九州新幹線でも採用され、今後ますます重要になってくる技術です。

新幹線用分岐器

鉄まくらぎ分岐器

  • https://www.mine-s.co.jp/business/products_rail.html

ゴールドサミット溶接

  • https://www.mine-s.co.jp/business/welding.html

弊社は鉄道信号と分岐器とレール溶接の三分野にまたがる事業を展開する日本で唯一の会社です。国際プロジェクトにおいてもこれら三分野はそれぞれの専門に特化した会社が請け負うことが多く、その境界部分が見落とされがちです。そうした時、弊社は特定分野のスペシャリストとしてだけではなく、隣接部分についてもご相談いただくことができます。

日本及び台湾の高速鉄道は、平面交差のない高速旅客鉄道専用の軌道と、ATC (Automatic Train Control:自動列車制御)システムにより構成される「Crash Avoidance(衝突回避)」の原則に基づく高速鉄道です。さらに、システム全体を統一的に捉え、ハードとソフトを最適に統合する「トータルシステムアプローチ」が加わることにより、世界最高水準の安全性・信頼性を誇る、高速・大量・高頻度輸送を実現しています。新幹線の特徴は、高速鉄道による社会変革及び発展にとって必要不可欠な要素であり、新幹線を支える技術には高い安全性と信頼性が求められます。

新幹線は今回ご紹介したような数多くの企業に支えられて日々安全に運行をすることができています。今後も随時、新幹線を支えるIHRA会員企業について紹介をしていきます。