北陸新幹線は、全国新幹線鉄道整備法に基づき整備が行われている整備新幹線5路線の内の1つであり、北陸経由での東京-大阪間の開通が計画されている。19982月の長野オリンピックに合わせ、199710月1日に高崎-長野間(117㎞)が運転を開始、2015314日に長野-金沢間(240㎞)が運転を開始した。

今回の延伸は2015年に次ぐ2度目の延伸であり、2024316日に金沢-敦賀間(約125㎞)が開業する。この延伸によって、東京-福井間の所要時間は現行の3時間27分から、最短で2時間51分と36分短縮し、北陸エリアへの人流拡大、観光産業はじめ沿線各地への経済効果が期待される。

延伸に伴い、石川県内では小松、加賀温泉の2駅、福井県内では芦原温泉、福井、越前たけふ、敦賀の4駅の計6駅が開業する。北陸新幹線の各駅は、地方自治体が提示したコンセプトをもとに、地域の伝統、文化、歴史などを反映させ、地域との融合を目指してデザインされた。駅の内装は、駅ごとのデザインコンセプトに基づき、地域の特色を表現するため、県産木材、九谷焼、笏谷石、越前和紙などの県産材を使用しており、駅を訪れるだけで地域の色を感じられ観光気分を味わえる。

北陸新幹線のデザインの魅力は駅のみではない。車両(E7/W7系)は、北陸地域と首都圏を結ぶ新幹線として、日本に受け継がれてきた和の価値や美意識に光を当て、さらに未来へとつないでいきたいという願いを込め、「和の未来」がコンセプトとなっている。車体上部と帯の空色は北陸沿線の空の青さを、車体のアイボリーホワイトは日本的な気品や落ち着きを、帯は日本の伝統工芸品である銅器や象嵌の銅色を表している。

車両に設けられたプレミアムな座席「グランクラス」には車体の揺れを感知して振動を低減するフルアクティブサスペンションが採用されている。また、車両の全シートには点字表記の座席番号が整備され、すべての洋式トイレには洗浄機能付き暖房便座が使用されるなど、快適な旅行を楽しむため様々な設備が備わっている。

延伸区間の沿線は、食文化、伝統工芸品などの地域資源が豊富かつ、那谷寺、加賀温泉郷、あわら温泉、気比の松原など魅力ある観光地に溢れている。北陸新幹線の延伸は北陸地方に多くの人を呼び込み、地域の観光産業に新たな風をもたらすとともに、北陸地域の魅力を日本全国、ひいては世界に発信する足掛かりとなるだろう。

出典)

JR西日本ウェブサイト

 https://www.westjr.co.jp/

・鉄道・運輸機構様ウェブサイト

 https://www.jrtt.go.jp/

提供:JR西日本